【留学中のお金の話】~節約術やコツを知って賢く留学~

留学前や留学中に、お金についての問題に行きあたる方は多いと思います。
安く行くにしてもなかなか大きな出費になりますし、現地に住んでいるとついつい財布のひもが緩んでしまいますよね。
今回は、特に留学前に金銭的な不安を抱えている方へ向けて、僕自身が実践していた留学に関わる出費の押さえ方をご紹介していきます。工夫次第で出費は大きく抑えられますので、ぜひ参考にしてみてください。

留学費用の内訳

留学には様々なタイプがあり、留学にかかる費用も人により大きく異なります。その多様な留学タイプをすべて加味して留学にかかる費用を断定的に算出するの不可能に近いです。このページでは、ごく一般的な留学のタイプである、ホームステイをして語学学校へ通いながら留学生活を送る場合にかかる出費を見ていきたいと思います。お金に関しては個人差が激しいところではありますが、一般的な留学費用の一例として参考にしてみてください。

留学費用の主な内訳と費用概算は、以下のようになります。

内容1か月6か月12か月
学費7万円42万84万
家賃4万円24万48万
食費3万円18万36万
観光費2万円12万24万
雑費1万円6万12万
航空機代往復12万往復12万往復12万
合計29万円114万円216万円

半年で100万、1年で200万円程度かかる計算になります。あくまで目安ですが、大まかな出費の感覚としては参考になると思います。以下、それぞれの項目ごとに出費の概要と節約術をご紹介します。なお、本ページでは、「観光費」の中に交通費と交友費を加味していますので、そのつもりで読まれてください。

学費

まず、月々の出費で最も大きいのが語学学校の授業料でしょう。僕がドイツで通っていた語学学校は月4万円程度と格安だったのですが、フランスで通っていた語学学校は週に約2万円、月に8万円程度でした。ドイツでも、他の語学学校の価格帯はやはり月に6~8万円だったので、この表では平均を取って月7万円で算出しています。

留学中、どこかしらの教育機関に所属して、語学習得なり音楽や料理の勉強なりをされる方がほとんどだと思います。そして、その授業料は各々の学校によって大きく違ってきます。
大学や大学院などへ入るのであれば、これよりもずっと安く留学できる場合があります。学費が格安、もしくは無料の大学や大学院もあるからです。

一概には言いにくい語学学校の学費ですが、どの国でもおおよそ約3万円/週が平均的な相場だと思います。はっきり言って高額ですが、避けて通れない出費となります。

学費の節約術

学費は、留学出発前に学校を決めた時点で決定し、現地での節約はほとんどできません。自分の勉強スタイルに合っていて、かつ納得のできる値段の学校を選定することが非常に重要です。

節約術としては、はっきり言ってもう学校選定時に徹底的に下調べをするしかありません。
普通語学学校には複数のプランが設定されています。適当に例を挙げると、

9:00~13:00 20時間/週コース 30,000円/週
14:00~17:00 15時間/週コース 20,000円/週
9:00~14:30 語学試験対応コース 50,000円/週

このような感じです。語学学校では、朝から夕方まで授業というよりも、1日4時間程度の午前・午後に分けて授業を開設しているパターンが多い印象です。仕事をしている人が通えるように夜間の授業を行っている語学学校もあるので、自分に合った学校・コースを選びましょう。先に自分が授業を受けたい時間帯とコマ数、そして学費に充てられる予算を決めてから各学校を比較するとスムーズです。3か月間などの長期間まとめて申し込みをすると、長期受講の割引が適用される場合がありますので、その点も各学校のホームページや資料で要チェックです。

どうしても学費を抑えたい場合、授業数を減らしたり、語学学校へ通う期間を限定したりして学費を抑える方法もありますが、その分自分で勉強時間を確保する必要がありますので慎重に判断して下さい。
語学学校は、週単位で受講を申し込むことができる場合があります。その場合、学費を削るために受講期間を現地で微調整することも可能です。ただし、人気の学校であれば、席数がすぐに埋まったり、すでに予約で埋まっていることもあります。1週間の休みのつもりが来月まで受講できない、なんてことにならないように気を付けてください。

また、学費の安い学校にすぐ飛びつくのも危険です。学費が安い分授業の質が悪い、先生が少ない/ネイティブでない、立地が悪いなどのデメリットがないか、必ずチェックしましょう。

家賃

居住形態も多岐に渡りますが、基本的にはホームステイかシェアハウス、賃貸がメインの選択肢になると思います。
家賃はその国の物価によって上下しますし、同じ街でも地区によって多少差が開きます。ニューヨークやロンドン、パリの家賃が高いのは有名ですが、人気の留学先は基本的に家賃が高いです。パリのそれなりの地区で、自室に風呂トイレ付の部屋を借りようと思うと家賃10万円代、ロンドンなら15万円は覚悟しないといけません。
しかし、基本的に欧米諸国の家賃は日本と同じくらいの感覚です。東京と同じように都会は家賃が跳ね上がりますが、そうでなければ4~6万円程度で部屋を借りられる場合が多いです。
また、同じ地域の中で言えば、もちろん治安や利便性が良い場所ほど地価は上昇します。家賃の高さを安心料と捉えて、ある程度受け入れる選択肢ももちろんアリです。

家賃の節約方法

ホームステイやシェアハウスに比べると賃貸で一人暮らしをする方が勿論高くなります。さらに、慣れない言語で部屋を借りて入居して水道電気料金を払って…というとトラブルも多くなります。外国人だからと言って家賃をふっかけられる例も聞いたことがあります。

家賃を節約したいのであれば、ホームステイかシェアハウス、寮を選択しましょう。家賃を抑えられる上、同居人がいることで何かトラブルが起きた時に安心です。
語学学校によってはホームステイ先を斡旋してくれたり、寮を貸してくれる場合もありますので、学校の選定時に情報を収集しておくと良いでしょう。

また、留学をする国や街を選ぶ際に、家賃の安い場所を選ぶのもコツです。正直に言って、この選択次第で家賃総額が決まるといっても過言ではありません。ロンドンやパリなどの華々しい街に憧れるのは当然ですが、家賃の相場が倍以上になるくらいなら、周辺のもっと小さい街に安く住んで、週末都会へ遊びに行く方が安上がりです。家賃が5万円も削れれば半年で30万円浮くので、これは無視できないポイントになります。
僕は、フランスでは語学学校で紹介してもらったホストファミリーに半年お世話になりました。パリから電車で1時間半の街に住んでいましたが、光熱費込みで家賃は3万5千円、食事もよくご一緒させてもらっていたので、かなりお得だったと思います。毎週末パリへ遊びに行ってもお釣りがくるほどの家賃相場の差があり、実際パリから訪ねてきた友達は家賃の安さに驚いていました。

上でも述べましたが、家賃は治安の良さやアクセスの良さを反映しています。値段ばかりを見ていると、学校や駅までものすごく距離があったり治安が悪くて落ち着かないなんてことも起こります。街の地理をよく把握しておき、まずは無理のない生活の動線確保を優先させて下さい。
また、現地へ到着してからステイ先を探し始める方もいますが、これも出費がかさみます。その間知り合いや友達の家に住めるなら話は別ですが、そうでなければホテルに宿泊しながら部屋を探さないといけません。すぐいい部屋が見つかるとも限りませんので、なるだけ留学前にステイ先を見つけ、可能であれば契約まで完了させておく方がトラブルを防げます。

食費

これも絶対に向き合わないといけない出費になります。
1日に2食~3食取る方がほとんどだと思いますが、人間はどうしてもお腹は減るので、健康維持のためにもしっかりと食事を取ることが大切です。決して食費を抑えようとして大幅に減食をしないようにしてください。
食費は、滞在する国や地域の物価の影響を直接受けます。欧米では日本と同じか、やや高いくらいの物価であることが多いので、日本で普段かかっている自分の食費をもとに概算してみるといいでしょう。ちなみに僕は、1か月に2万円を目安に生活していました。自宅のみの食事なら2万円以内で過ごせますが、友達と外食をすると食費は一気に跳ね上がります。

食費の節約術

まず、食費を抑えたいのであれば、基本的に自炊をして下さい。日本でも外国でも、食費を抑えるキモは外食を減らすことです。東南アジアなどの物価の安い国はまた状況が違いますが、欧米諸国であれば外食をすればするほど食費はかさみます。例えば、夕食をレストランで食べて1,000円だったとします。1,000円あればパンとハムを買って2食分の食料は確保できます。市場で安く野菜を買うなどすればもっと食料を購入できますよね。単純計算ですが、この時点で既に外食の方が2倍以上の出費になっているんです。自炊の方が安上がりですし、ホームステイやシェアハウスであれば、食材を共有できるのでさらに出費が抑えられます。

また、日本の食材を買って日本料理を作ろうとするとけっこうお金がかかります。日本で外国ブランドが高いように向こうでは日本の商品は外国ブランドです。醤油やのり、日本産の米などは、日本よりも単価が高く設定されています。留学出発時に長持ちする日本の食材を持っていけば少し節約になります。また、お米についてですが、安めに売られているイタリア米などの中に、日本の米に近いものがあります。自分の好きな米を見つけてそれで代用するのもおススメです。

観光費

この記事では、この項目に交通費や交友費を絡めて算出していますので、そのつもりで読み進めて下さい。

観光費を、「お出かけに使うお金」として考えると分かりやすいかと思います。バスに乗って中心街へ行って、友達とレストランで食事してバスで帰宅する、という休日を想像すると交通費や交友費がイメージしやすいでしょう。連休を利用して隣の国へ観光へ、となるとさらに大きな出費になります。
現地生活を送っていると、必然的にあちこちへ出かけてしまいます。観光したい場所があったり、友達ができて放課後や休日に街で遊んだり、おしゃれなカフェに入ってみたり。人付き合いも絡んでなかなか抑えが効かない項目ですが、これはむしろお金をかけてでもやった方がいいと思います。
留学を終えて振り返った時に思い出すのは、授業中の風景や家で机に向かっていたことではなく、きれいな景色や友達と飲んで遊んだこと、デートしたこと、美味しかった料理を食べたことなどです。お金をケチって友達との時間や思い出に残る瞬間を減らすことが正しいことではありません。遊びすぎには注意が必要ですが。

観光費の節約術

観光費の節約術としてまずご紹介するのは、市内で使える定期券の購入です。自分が現地生活の中で日常的に電車やバスを利用するならまず必須とも言えます。さらに、毎回買うチケットと違い、学生割引が適用できる場合が多いのもメリットです。

休日に国内外の旅行をする場合には、安い交通手段を選んで節約ができます。ヨーロッパならFLIXBUSなどの格安バスが充実しているので、それらを利用するのもおススメです。FLIXBUSのカバー範囲は相当なもので、EU圏内はほとんどどこでも行けます。また、同じ目的地までのチケットでも、時間帯によって値段が変動する場合がありますので、そこでさらに安いチケットを狙うこともできます。

交友費に関しては、僕は週に3回まで友達と外食をしてもいい、というように自分に制限を設けて過ごしていました。まぁ誘われてしまうと欲を断ち切って断るのは至難の業でしたが。。。ヨーロッパでは、美術館や観光施設などで意外と学割が使えたので、常に学生証を持ち歩くことをおススメします。

雑費

こちらはいわゆる諸経費です。生活用品を買ったり、携帯電話の利用料を払ったり、服を購入したり、生活に必要な出費なので他の項目ほど節約の余地はないかもしれません。日本での普段の生活からそんなに大きな出費はしていないという方であれば、わざわざ留学の地で気にする項目ではないでしょう。ただし、無計画な消費生活をしているとかなりの出費になりかねませんので、油断は禁物です。

賃貸暮らしであれば、他の滞在スタイルに比べて出費が多くなります。家具備え付きの部屋であっても、必要な電化製品を購入したり料理道具を揃えたり、初期費用が大きくなるので注意が必要です。

雑費の節約術

雑費は普段の心がけが削減に直結します。一回一回の出費は大きくないものの、その分気が緩みやすい項目でもあります。日用品や洋服を買った際にレシートを残しておいて、定期的に自分の出費を確かめて節約すべきかどうかの判断をすれば良いでしょう。

僕は、前の住人が置いていったシャンプーや石鹸を使い、料理器具はもともとあるもので乗り切り、髪も自分で切っていたので結果的にそんなに出費はしていないと思います。もともとケチな性格なので苦でもなかったです。
皆さんも、節約が必要な場合は無理のない範囲で工夫して生活してみて下さい。

航空機代

最後にご紹介するのは航空機代です。
これは、留学中の旅行を除けば最初と最後の一往復だけなので、留学前にほぼ金額が確定する出費です。韓国や台湾、中国などの近隣諸国に留学するのであれば、最近は格安航空もあるのでそんなに気にならない項目になります。しかし、アメリカやオーストラリア、ヨーロッパへ行く場合には、それなりの金額がかかってきます。

留学の場合、行きも帰りも大量の荷物を抱えて出入国をするので、できれば直行便を選びたいところではあります。また、意外と後になって帰国日を変更したくなる場合も多いので、便の変更が無料でできるものを選ぶのがおススメです。

航空機代の節約術

まず、旅行代理店に頼むか、自分でオンラインで購入するかによって少し値段が変わります。基本的には自分で購入した方が安くなります。「基本的には」と書いたのは、セールや割引適応があれば旅行代理店でも十分安くチケットを買うことができるからです。また、旅行代理店は様々な小難しい手続きを代理でしてくれるので、航空券の購入に不安な方は、近くの店舗に話だけでも聞きに行ってみるといいかもしれません。
慣れている方や、相談できる方がいる場合はインターネットを利用して自分でフライトを見つけるといいでしょう。手っ取り早いですし、余計な手数料を取られることはありません。ただし、問題が発生しても全て自己責任になるので、慎重に決定することが重用です。

次に、直行便か乗継便かで大きく値段が異なります。乗継便の方がかなり安いですが、留学に関して言うと、上でも書いたように大荷物での長時間移動はかなり苦痛ですので、値段は高いですが直行便を選ぶ方がおススメではあります。また、乗継便に比べてロストバゲージのリスクも減らせます。留学から帰国する際に乗継便を利用した僕の友人が、経由国で積載し間違えたのかスーツケースが無くなり、お土産などをそのまま失ったケースがありました。乗り継ぎをすればするほど荷物の紛失リスクは高まるので、もし乗継便を選択する場合は要注意です。

同じ目的地であっても、航空会社によってフライト代に差があります。ANAやルフトハンザ航空、デルタ航空などの大手は比較的値段が高いです。目的地によっては格安航空を利用できる場合があり、大幅なコスト削減が期待できます。
しかし、格安航空にもデメリットがあります。荷物を預けられる総量がかなり低めに設定されていて、いざチェックインしたら重量オーバーでかなりの金額を追加で支払うケースが多発しています。また、チケット購入後の便の変更ができなかったり、トラブル発生時の対応が遅いなど、場合によっては致命的になる不安要素もあります。もちろん格安航空が悪いという意味ではないですが大手に比べるとトラブルのリスクは高まりますので、安心料として大手の航空会社を選ぶのも、結果的に節約につながる場合があるかもしれません。

また、先に述べたように、後々フライトの変更ができるチケットを選んでおくことを強くおススメします。数か月後、一年後に帰国日の変更をしたい!と思う確率は意外と高いです。かくいう僕も、帰国直前にフライトを変更して、観光のために数日帰国を遅らせました。逆に、語学学校が終わって特にやることもなく、予定よりも早めに帰国する方もいます。このような場合、フライトの変更ができなければ、すでに買ったチケットを破棄して新たに航空券を購入する必要が出てきます。片道だけのフライトを予約するのはかなりの出費になります。留学出発前に決める遠い先の帰国日はかなりの不確定要素を含んでいるので、気持ちに余裕を持つためにも、変更可能な航空券を取ることも節約術の一つだと言えるでしょう。

最後に

いかがだったでしょうか。
基本的な出費の内訳とその節約術を項目ごとにご紹介してきました。

どの項目についても言えることですが、値段の安いものにはそれなりのリスクがあります。安心料として少し高いお金を出すという感覚は、不慣れな外国の地では大きな意味を持ちます。自分の望む生活スタイルと予算をじっくり見比べて、双方の点から見て納得のいく選択をしていってください。

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